ロードバイクを乗る上で空気入れは必要アイテム。ロードバイクに使われる空気入れはママチャリ用のポンプで代用はかなりキビシイです。
その理由はロードバイクのタイヤは非常に高圧でエアを入れる必要があるためです。さらにフレンチ(仏式)バルブに対応していなくては行かせん。
特に自宅や拠点で利用できる空気入れが必須といえます。
今回、この空気入れというテーマで、エアゲージ付きがおすすめである理由、空気の単位、そしてさまざまな空気入れバルブ形状の違いについて解説していきまとめました。
これを読めばきっと空気入れの基本について知ることができるのではないでしょうか。それでは行ってみましょう。
この記事に書いてあること
空気入れは必需品
ロードバイクにとって空気入れは必需品です。
ロードバイクのタイヤにはチューブレスやクリンチャー(中に別途ゴムチューブを入れるタイプのもの)、チューブラーなどがあります。
しかし、いずれも共通しているのは空気を入れなければいけないということ。
そういった意味でロードバイクは空気入れは必須なのです。
そのため、ロードバイクを初めて購入した場合は空気入れを購入することは必須といえます。
ロードバイクにはエアゲージ付きがおすすめ
ロードバイクの空気入れはエアゲージ付きがおすすめ、というよりむしろ、必須といっても過言ではありません。なぜならロードバイクを楽しむ一つのポイントとして空気圧の調整が重要だからです。
この空気圧を知るために必要なのがエアゲージであり、このエアゲージを使ってタイヤの空気圧を調整します。
空気圧を調整することによってロードバイクの乗り心地がふわふわしたものになったり、あるいはパリッとした硬い乗り味になったりするのです。
さらに各ロードバイクのタイヤには最適な空気圧というのが明記されています。
これはその空気圧内で使用するのが安全に走行できるという意味で重要です。
これらのことから、ロードバイクの乗り味を変えたり、あるいは安全にロードバイクに乗るという意味で、空気圧の状態がわかるエアゲージは空気入れになくてはならないものとなっています。
実際に多くのロードバイク用空気入れにはエアゲージがついておいるのです。
むしろこのエアゲージがついていないものは、いくら安いといっても快適に、あるいは安全にロードバイクを乗りたいと考えた場合、避けることをお勧めします。
携帯用のポンプでエアゲージがついていないものもありますが、緊急用や携帯性を高めるためにあえてつけていないのであり、基本的にはこのエアゲージは必須と考えても過言ではありません。
空気圧の単位について
先ほども少し触れましたが、ロードバイクのタイヤには最適な空気圧が記載されています。この空気圧についてもお話していきましょう。
空気圧自体、さまざまな国、さまざまな乗り物によって多くの空気圧の単位があります。
しかし、ロードバイクのタイヤの空気圧には主にBar(バール)とPSI(ピーエスアイ)が使用されており、タイヤにもいずれか、あるいは両方の空気圧単位が使用されているのです。
ちなみに、barは欧州、PSI(Pound per Square Inch)は北米で使用されています。
現在この二つが併用されている状態であり、空気入れについているエアゲージには基本的にこの二つの単位が併記されていることがほとんどです。
一応計算式があり、 1kgf/cm2=14.2233psi=0.980665barというものがあります。
しかし、100psi=6.89barと知っておくのが分かりやすいのではないでしょうか。
ちなみにタイヤには併記されていることが多く、ロードバイクの空気圧の設定で多い値は8~10Bar(120~150PSI)となっています。
つまり、ロードバイクのタイヤにおいては、基本的にこの範囲内に空気圧を維持しておけば良いということです。
英式・仏式・米式、エアポンプバルブの形状について
空気入れのバルブ(空気を入れる部分)の形についても紹介していきます。空気入れについて知るうえで重要なのがバルブの形状です。
この形状は、英式、米式、仏式というように様々なバルブが存在し、自転車の種類によって異なります。
ロードバイクは、基本的に仏式(ふつしき)のバルブがほぼ全てを占めているのが現状です。
これは、いわゆるママチャリで使われる英式(えいしき)とは異なるバルブになります。
この仏式は高圧向きのチューブに多く採用されている形状でもあり、ねじのような金具を回して空気を入れる弁を開け、そこにポンプを接続して空気を入れる仕組みです。
ちなみに米式はマウンテンバイクやビーチクルーザーなどアメリカで利用されている自転車に多く採用されていたり、代表的なのはオートバイ、そしてクルマであり、クルマ関係の方からすると見慣れた形状といえます。
このように各タイプのバルブがありますが、ロードバイクの空気入れを購入する場合、仏式に対応したものを選ぶのが必須条件です。そのため、それに対応した空気入れを入手する必要があるのです。
英式バルブ
英式はイギリスで生まれたバルブ形式です。簡単に言えばママチャリのバルブは、ほとんどすべて英式です。
そのため、かなりなじみのあるバルブ形式といえるかもしれません。
虫ゴムがバルブ内に入っているので、劣化したら交換する仕組みになっています。
米式バルブ
米式は、自動車やオートバイに採用されているアメリカで開発されたバルブ形状です。
こちらは車やオートバイをいじる方にはおなじみの形状といえるでしょう。
自転車でもMTBに採用されている形状です。
ロードバイクは仏式バルブ
仏式はフランスで開発されたバルブ形状で、ロードバイクはほとんどすべてが仏式です。
ママチャリ用の空気入れは基本的に英式、あるいはアタッチメントで米式に対応しているだけのものがほとんどです。
そのため、冒頭のようにロードバイクを初めて購入したら空気入れの同時購入は必須といえます。
空気入れの種類
ロードバイクの空気入れで仏式を選ぶことを知っていただいたら、今度はポンプの種類を知りましょう。
ポンプにはフロア式と携帯式があります。
基本的に最低でもフロア式を購入することをおすすめします。
家で使うフロア式ポンプ
フロア式は家で使うタイプで、ママチャリの空気入れと形状がそっくりなタイプです。
空気をチャージするタンクが大きいので一度にたくさんの空気をロードバイクのタイヤの中に入れることができます。
そのため、すぐにタイヤ内に空気を入れることができるのが特徴です。
出先に持ち運びはできないのと、スペースを少しとるのがデメリットです。
持ち運ぶ携帯式ポンプ
携帯式は出先でも使える空気入れです。
ロードバイクは出先でもパンクすることもあり、それに対応するために一本必ず用意して持つべきです。
携帯性に優れているので、小型なものが多くあります。そのため、ロードバイクに取り付けたり、ポケットに入れて運ぶこともできる空気入れです。
ただし、空気タンクがとても小さいので一度に入る空気が少ない点がでメリットです。
そのため、このポンプだけでタイヤの空気を十分に入れるのは困難をともなう場合も多くあります。
こういった特徴から、携帯式で空気を入れるのは、あくまで応急処置です。
携帯ポンプについては以下の記事を参考にしてみてください。
ロードバイク用【携帯ポンプ】選び方と使い勝手・オススメ7選!
CO2ボンベ
空気入れというのにはちょっと別の形態となりますが、CO2ボンベも出先で空気を入れるためのツールになります。
CO2を圧縮したボンベを使い、一気にタイヤにエアを挿入します。緊急用としては重宝します。ただ、1回使うとボンベは使い物になりませんので使い捨てとなります。
CO2ボンベについては以下の記事をぜひご覧ください。
【CO2ボンベ】メリット/デメリット/選び方/おすすめ7選!
空気入れ選び方
空気入れの選び方として本体の素材、エアゲージの位置、グリップ、台座の安定感などのが挙げられます。
本体が丈夫なアルミやスチール
ロードバイクの空気入れはアルミやスチールなどの金属がおすすめです。
その理由として、タイヤ内の空気圧のコントロールなどで空気入れをママチャリ以上に頻繁に使うことが多いからです。
頻繁に利用するので、丈夫な金属製にしておいたほうが故障も少なく、長期にわたって安心して使うことができます。
多少重くなるので持ち運びはしにくくなりますが、ロードバイクの用途で使う場合は、金属製がおすすめです。
見やすいエアゲージ
ロードバイクは空気圧によって乗り味が変わったり、パンクのしにくさも変わったりします。
そのため、ママチャリのように感覚で空気を入れるのではなくエアゲージというメーターを見ながら調節します。
このメーターは各社によって様々な場所に装着されており、自分にとって見やすい位置についている空気入れを選ぶのがおすすめです。
持ちやすそうなグリップ
フロア式も携帯式もグリップの持ちやすさは重要です。
共に何度もプッシュを行うので握りやすかったり、疲れにくかったりといったグリップを持つ製品を選ぶのがおすすめです。
足でしっかり固定できる台座
フロア式は台座もこだわりましょう。
強い力で何度も押し続けるので、不安定な空気入れでは、何度も倒れそうになります。
そうなると効率だけでなく、身体を傷めることもあります。
そのため、フロア式に関しては倒れにくそうなモデルを選択して利用するのがおすすめです。
ロードバイクのエア入れ方
ロードバイクを扱ううえで基本的な整備として空気入れを使ったエア入れがあります。この操作方法を知っておくことはとても重要な操作なので、知っておきましょう。
ロードバイクのエアの入れ方は、フロア式と携帯式で異なります。まず、フロア式の方法について触れていきましょう。
フロア式空気入れの使い方
フロア式は自宅などに設置して利用するタイプです。
この使い方は、ママチャリ用のポンプとは若干異なるので、きちんと知っておくことをおすすめします。
手順はバルブを緩める、バルブをほぐす、ポンプをセット、レバーでロック、そして上下動で空気を入れる、ロックを外す、ポンプを外す、そしてバルブをしめるといった流れです。
最初にバルブを緩めていきます。
仏式はバルブがあらかじめ締まっており、先端をつまんで反時計回りに回して緩めていく流れです。
先端部を完全に緩めたらバルブに空気が入るようになります。
次に空気が入りやすいように先端を押します。バルブが内部で固着してる場合があるので、バルブ先端を押して少し空気を抜くことで、空気入れがつけやすくなるのです。
ポンプのセットは、ポンプの空気を入れる部分であるポンプヘッドをまっすぐにバルブに差し込みます。
片手を使ってバルブ付近でタイヤを押さえてあげると差し込みやすいのでおすすめです。
フロアポンプにはポンプヘッドのレバーがあるので、差し込まれたのを確認したら、ポンプヘッドのレバーをあげるとロックできます。
ただし、モデルによって異なるので、手持ちのモデルの説明書を確認しておきましょう。
ロックできれば空気を入れる準備が完了です。
ここまで出来たら空気を入れる動作をします。
ポンピングと呼ばれるポンプのバーの上下動で空気を入れる操作をしていきます。
ポンプのバーは下まで押し切って空気を入れ切るのがポイントです。
ポンプ付属のエアゲージ(空気圧計)を見ながら、空気圧をタイヤの指定空気圧(タイヤ側面に小さく記載されています)の範囲内で空気を入れていきます。
上限まで入れる必要がありませんが、好みで多めに入れたり、少し少なめに入れたりして調整をしましょう。
目標の空気圧まで空気が入ったら、ポンプヘッドのロックを解除します。
先ほどの例でいえば、レバーを下げることで解除することができます。
ロックを解除したら、バルブからポンプヘッドを外しますが、少し硬いのでまっすぐの方向に引っ張って外しましょう。
外すのが難しい場合は、両手の指で接続部分を押し込み、まっすぐに飛ばすようなイメージで外します。
ポンプヘッドを外したら、バルブの先端を時計回りに回してバルブを閉じて完了です。
空気を入れ終わったら、根元にナットが付いている場合は、根元のナットが締まっているかチェックしておくのも重要です。
もし緩んでいたら、時計回りに回して軽く締めます。
キャップがあれば、それも装着させましょう。
携帯式空気入れの使い方
携帯式の場合は、バルブを緩めることまではフロアポンプと同じです。
セットの方法以降が異なります。
セットは、ポンプヘッドをバルブにしっかり差し込み、ロック機構がついているものは、しっかりバルブを差し込んだ後、ロックレバーを持ち上げます。
携帯式はロックなしでも使えるものがあるので、説明書を確認してください。バルブヘッドを手でしっかり抑え、ポンピングし、目的の量まで入ったらヘッドを外します。
そしてバルブを閉めて完了です。携帯式の方が簡単ですが、ポンピングがとても大変です。
このような手順で空気を入れていくのがポイントになります。
おすすめ空気入れ
最後におすすめの空気入れをチェックしてみましょう。ロードバイクを乗るうえで必ず必要になるものです。
値段も手に取りやすい価格帯のものがほとんど。すべての空気入れにはエアケージも付いていてとても使いやすくなっています。
SERFAS(サーファス) 自転車 高圧空気入れ フロアポンプ
出典:アマゾン
SERFAS(サーファス)のフロアポンプです。軽いポンピングでどんどん空気が入れられるのが特徴です。
ソフトな握り心地のデュアルデンシティのグリップは同製品の強みで空気を入れやすい構造です。
大型のエアゲージや切替なしに仏式と米式バルブに対応していることから、使い勝手もいい製品といえます。
- 驚くほど軽いポンピング
- 高性能の大型メーター装置
- シンプルバルブで切替なしに仏式と米式バルブに対応
- 英式バルブ用アダプター付
- ソフトな握り心地のデュアルデンシティのグリップ
- ボールなどにも空気を入れられるアタッチメント付
- 本体内部のシリンダーを先に置いたディスプレイの文字が反射するまで磨き上げる事で摩擦抵抗を極限まで低減
- 11気圧/160psiまで軽々とポンピングする事が可能
BV(ビーブイ) 自転車用フロアポンプ ゲージ付き付
出典:アマゾン
- 自転車大国 台湾製、サイズ-高さ:60.96cm、重量 1.1kg
- 米式/ 仏式/ 英式全対応、独自なツインヘッドで切り替え不要。※仏式-->英式、変換アダプター不要
- 最大空気圧:160 psi / 1103 kPa、 大型エアゲージ付き、空気圧管理簡単
- 英式クリップは別売、ボールニードルと浮輪用アダプター付属
- ロングホース、大型フットベースとハンドルで、空気入れ楽々
BV(ビーブイ) のフロアポンプです。大型のエアゲージで見やすいのがポイントです。台座も大型のものを採用し安定しており、ポンピングを頻繁に行っても傾いたり倒れたりといったことがありません。
全てのバルブ形状に対応しているので、ママチャリの空気入れにも利用できます。
ただし、英式(ママチャリ用)クリップは別売なので注意しましょう。
Samuriding 自転車 空気入れ
出典:アマゾン
- 【自転車大国 台湾製】自転車の空気入れ
- 【サイズ】高さ:62㎝
- 【スチール製で丈夫なので、安定感たっぷり】外からの衝撃に強く、耐久性に優れている
- 重量:1,014g
- 【すべてのバルブに対応】ツインバルブ搭載で米式/仏式/英式バルブに対応しています
- ロードバイク・クロスバイク・マウンテンバイク・ママチャリにも使用できます
- バルブ部分をひっくり返すだけで変換が可能なので簡単
- 【2インチのエアゲージ】※最大空気圧 160psi
スチール製で丈夫なSamuriding(サムライディング)のフロアポンプです。カラーバリエーションが6色用意されています。
スチール製で丈夫なので、安定感もあります。上部にホースガイドがついてるので、コンパクトに収納できます。
HIROBA ZERO(ヒロバ・ゼロ) 自転車空気入れ フロアポンプ
出典:アマゾン
- 材質:本体-鉄、ホース-ゴム、ハンドル・バルブ-ナイロン
- サイズ:高さ-約70cm、幅-約26cm、奥行-約12cm
- ホースの長さ-約105cm
- ゲージ付き・最大圧力:160psi(11bar)
- 対応バルブ:米式、仏式、英式バルブ
HIROBA ZERO(ヒロバ・ゼロ)のフロアポンプです。
リーズナブルな価格と全てのバルブに対応する利用範囲の広さが魅力の製品といえます。
パナレーサー アルミ製フロアポンプ
出典:アマゾン
- アルミ製
- 米式仏式オートヘッド
- 空気圧ゲージ付
- 英式クリップ付属
- ボール用・浮き輪用アダプター付属
Panaracer(パナレーサー)のフロアポンプです。
本格的な構造で多くのサイクリストから愛用されているモデルと言えます。
パナソニックの関連会社だった経緯もあり、品質が高いフロアポンプです。
レザイン スポーツフロアドライブ SPORT FLOOR DRIVE
出典:アマゾン
- 重量: 1.4kg
- サイズ: 20×25×66.5cm
- ハイプレッシャー仕様
- 220psi / 15bar
- ABS1 PROポンプヘッド: 仏式/米式対応
- 直径6.35cmメーター
- 本体: スチール製
LEZYNE(レザイン) の高級フロアポンプです。
高級感の漂う仕様で、高価なロードバイクと一緒に置いても違和感はありません。
機能も優れたモデルです。
ゴリックス フロアポンプ (全10色) GX-33P
出典:アマゾン
- 仏式、米式は切り替えなし、英式は付属のトンボ口金を使用
- ハンドルをロックすることで、コンパクトに収納
- 丈夫なスチール製、両足で踏みやすい大型フットベース
- 全長:610㎜、ホース長さ:800㎜【重量】1200g【最大空気圧】160psi
GORIX(ゴリックス)は自転車部品通販サイトごっつプライスのプライベートブランドのフロアポンプです。
基本が押さえられた使いやすい印象があります。
まとめ
ロードバイクは空気入れが必須のアイテムです。しかもママチャリで使われる英式のものでは代用できないため、持っていない方は新しく買わなければいけません。
また、携帯式とフロア式がありますが、必ず両方の空気入れが必要になります。
フロアポンプは、空気圧が分かるものが理想であり、今回紹介してきたものはそういった機能を押さえたモデルです。実際に使ってみると通常のママチャリ用ポンプよりも空気が入りやすいことが分かるはずです。
ロードバイクの空気入れを選ぶ場合は素材やエアゲージの位置、グリップ、台座などをポイントに選ぶのがおすすめです。ママチャリのようにいきなりキャップを外して入れるのではなく、バルブを緩めたり、セットしたりといった操作が必要です。
操作のポイントを知っておくことで、より簡単に空気がいれられるでしょう。また、今回紹介したモデルを購入して使用することもおすすめです。